この【タピラス物語】では、話を長めにしてあり、映像と映像で流れるナレーションも文章でご紹介していきます。
ぜひとも、子どもたちに読み聞かせてあげてください。
「きみたちのうんちは、どうなるか知っているかな」
と、校長先生がみんなに聞きました。
ちょうど、おいしい給食が終わったころでした。
みんなはビクリ。友だちと顔を見合わせたり、下をむいたり。
タピラス小学校では、ときどき校長先生が大事なお話をします。
「はーい」元気に手をあげた子がいます。
「肥やしになります」と、タピーロは答えました。
「そうだね、それで?」と、校長先生。
「だから、うんちは大切なんだ。ってお父さんが言いました。」
「どうして大事なんだろうね」と、校長先生。
「はーい」今度はタピーラの手があがりました。
「くだものや野菜を育てるからです」
「あ、そうか」「そうだ、そうだ」教室はにぎやかになります。
校長先生はわけを優しく説明しました。
うんちは土の中に入ると、小さな生き物のおかげで腐る。
そして土を肥やす。だから、「肥やし」っていうのさ。
肥えた土は、くだものや野菜を大きくしたり、おいしくしたりする。
われわれタピラスは、それを食べて生きているんだ。
まわって、まわって、みんな元気に生きている。
これが自然という世界の決まりなんだ。どこにもムダがない。
みんな、「ふうん」と感じ入って、うなずきました。
ところがこのごろ、うんちを粗末にするタピラスがいる。
石の上にしたり、乾いた土の上にほうりだしたり。
ちゃんと木や草の根っこの近くの土に、うめるんだよ。
そういうと、校長先生は教室を出て行きました。
みんなは、すこし賢くなったような気がしました。
posted by タピーロとタピーラ at 16:12
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タピラス物語
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