今日から新しいメニュー【タピラス物語】をスタートします。
この【タピラス物語】では、これまでご紹介した内容より、話を長めにしてあり、映像と映像で流れるナレーションも文章でご紹介していきます。
ぜひとも、子どもたちに読み聞かせてあげてください。
太陽と月とタピラス
季節がめぐって、タピラス村は春です。
昼と夜の長さがほとんど同じ。でも、
光の表情も森の姿も、一日ごとに変わります。
どうして、それがタピラスに分かるんでしょう。
お日さまをよく見ているからです。
太陽がのぼる方角と、どれくらいの高さか、そして、
どれほど長く、空にいるのか、それを、
タピラスたちは五感で感じとります。
時刻も季節の移り変わりも、よーく分かるんです。
では、一日の区別は?
タピラスたちは、月の様子もよく見るのです。
月は、満月から新月まで、姿を変えて
一日ごとの違いを、教えてくれます。
月はまいにち、自分でぐるっと一回りします。
そして、地球を一回り。それが「ひと月です」。
地球を12回、回るのに、およそ一年。
だから、満月も、月の見えない新月も、
一年に12回、めぐってくるというわけです。
タピラスたちが、どうしてそれを知ったのか、
それは、誰にも分からない。
きっと、とても敏感な感受性の力でしょう。
こうした自然がめぐる秩序を、大昔から、
タピラスたちは、感じながら、暮らしてきました。
太陽と月は、タピラスたちにとって、
かけがえのない、「道しるべ」なんです。